粉彩【ふんさい】 中国清時代に,新しく開発された上絵付技法。本焼きした白磁に,白色釉または,白色と混合した色釉で賦彩する方法。この白色不透明な上絵具の出現により,上絵付の各色の濃淡表現が可能となった。この技法は,ヨーロッパの無線七宝に倣ったとされ,原料は白色琺瑯(ほうろう)粉(石英に鉛粉を混ぜ,硼素・砒素を加えたもの)からなる。景徳鎮窯の康煕年間末から粉彩の作品が見られ,雍正年間以降,盛んに行われた。〈琺瑯彩〉も粉彩技法の一種であるが,これは白磁を景徳鎮で焼成した後,絵付を北京の宮廷内の絵師に行わせた,特別上質の作品である。 大きさ:202 × 160 × 160 mm 重さ:3346 g