① 天地は、亜麻色(あまいろ)糸が織り成す手織りは、無地の古代シケです。ランダムな横糸の自然な筋目の自然な織目がまことに上品にて、茶掛け仕様には良くお似合いです。特に表具全体から見れば中央部が横物書状が象徴的に手前に張り出る風情が醸し出されるのに一役買っております。 ② 中廻しは、藍色(あいいろ)系は濃い目の薄縹( うすはなだ)色地に、小柄な吉祥唐牡丹蔓葉紋様が、リズミカルに鳥の子色(とりのこいろ)に浮き立つ上品な裂地でございます。その優雅さには平安京都の高い文化性が感じられましょう。 ③ 「消息」書状でございますから一文字は省略されしところ、本来一文字裂と同じ裂地に合わせるべく風袋を、中廻し裂に揃えたるところが本表具の一番の見所(みどころ)でございます。さりげない色と柄合わせに、見落としかねぬところに鑑賞の妙味がございましょう。 ④ なお本紙回りには、金糸裂にて筋廻しが施されており、「消息」書状を引き立てております。 ⑤ 軸先はご覧の通り筋目浮き立つ上質な唐木製、先端が末広がりで持ち易く、加えて先端部分には五重の円筋紋様が彫り込まれしは、造形デザイン的にも優れものです。本表具に良くお似合いです。 ⑥ 時代箱は合わせ箱と思われますが、上質な桐箱でございます。
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【真作】藤田東湖「消息」肉筆 紙本 掛軸◆自筆書状 落款有り 美麗茶掛け三段表装 早稲田大学所蔵品との落款筆跡比較画像等有有◆y675
【本作品について】
1.特別出品の本作品は、画像ご覧のとおり幕末に活躍した水戸藩弘道館・水戸学の重鎮・藤田東湖の自筆「消息」書状です。美麗な茶掛け・三段表装に仕立てられており、展覧映えがたいそう見事な逸品です。
2.ご覧の通り、藤田東湖翁は、前例のない独特な筆法で良く知られており、癖字と申す者あれど、筆者は(今でいえば新フォントのように)「東湖流書法」として位置づけてもよろしかと思料致しております。というのも筆跡は人柄を表わすと申されますが、藤田東湖は直接本人に会い檄を飛ばすことで、その後の西郷隆盛と吉田松陰を産み、明治維新に貢献しているほどの偉人でございます。併して東湖の風貌(掲出画像参照)をご覧になれば、その角ばったお顔の眉・目ときりっとした口に潜む「常時不退転の決意」の様は、ご覧のとおりの角ばった筆跡・筆法に見事に顕現されております。然して右筆法は単なる癖字の類いとは言えず、精神性を秘めたる新「筆法」と解すべきこと提唱致します(筆者文責)。
3.早稲田大学が所蔵する藤田東湖の書状が2点ございます。本品筆跡を、早稲田大学古典書籍データベース所載画像と比較を試みたところ(掲出各比較画像参照)、落款「藤田」はむろん、書状本文共に末尾の日付や「様」など、随所が遜色なく一致のこと確認できました。
4.念のため、日本書画鑑定大事典第7巻123頁所載「藤田東湖落款筆跡資料」内の「藤田」落款の筆跡も遜色なく一致のこと確認できます。
5.以上3,4の通り、複数筆跡資料との比較結果が相俟り、高い蓋然性を確保致しましたので、本品の真作を保証致します。
6.本品の美麗上品なる茶掛け三段表装の表具仕立ては、隅から隅まで見ても誠に清々(すがすが)しく、宮家・武家・茶人・文人問わずその好みに適い、全く隙がない風情のこと特記し、以下表具仕様を明記します (掲出各画像参照) 。
① 天地は、亜麻色(あまいろ)糸が織り成す手織りは、無地の古代シケです。ランダムな横糸の自然な筋目の自然な織目がまことに上品にて、茶掛け仕様には良くお似合いです。特に表具全体から見れば中央部が横物書状が象徴的に手前に張り出る風情が醸し出されるのに一役買っております。
② 中廻しは、藍色(あいいろ)系は濃い目の薄縹( うすはなだ)色地に、小柄な吉祥唐牡丹蔓葉紋様が、リズミカルに鳥の子色(とりのこいろ)に浮き立つ上品な裂地でございます。その優雅さには平安京都の高い文化性が感じられましょう。
③ 「消息」書状でございますから一文字は省略されしところ、本来一文字裂と同じ裂地に合わせるべく風袋を、中廻し裂に揃えたるところが本表具の一番の見所(みどころ)でございます。さりげない色と柄合わせに、見落としかねぬところに鑑賞の妙味がございましょう。
④ なお本紙回りには、金糸裂にて筋廻しが施されており、「消息」書状を引き立てております。
⑤ 軸先はご覧の通り筋目浮き立つ上質な唐木製、先端が末広がりで持ち易く、加えて先端部分には五重の円筋紋様が彫り込まれしは、造形デザイン的にも優れものです。本表具に良くお似合いです。
⑥ 時代箱は合わせ箱と思われますが、上質な桐箱でございます。
7.コンディションは、シミと目立たぬ表具上部等の虫舐め(虫食い)痕のみです。なお、本紙左下のシミのようなものは、書状の糊付け跡でございます。 ヤケもオレも無く、時代品にしては最優良な状態です。このままただちにお披露目なさればたいそう展覧映えが致します。 以上の通り筆者推薦の藤田東湖の自筆書状「消息」茶掛け三段表装でございます。歴史資料としても重要品の一点なれば、どうぞ文化財保護の観点で、今後も大事にご保存願えますれば幸いにございます。
【略歴】
生年:文化3.3.16(1806.5.4) 没年 :安政2.10.2(1855.11.11) 水戸藩天保改革派の中心人物のひとりで後期水戸学の大成者のひとり。諱は彪。武次郎,虎之助,誠之進と称す。字は斌卿,東湖と号す。父は後期水戸学の重鎮藤田幽谷。母は藩士丹武衛門の娘梅。文政10(1827)年,家督相続,200石,進物番,史館(彰考館)編修。藤田派,立原派の和解に努力。史館総裁代役に進む。12年,徳川斉昭を水戸藩主継嗣に擁立する運動を推進。斉昭襲封後,郡奉行,江戸詰通事,天保6(1835)年に御用調役,同11年に側用人に累進して戸田忠太夫と天保改革中枢を形成した。土地方改掛,御勝手改正掛,弘道館掛を兼務。弘化1(1844)年に斉昭が隠居謹慎に処せられると免職,禄剥奪。同3年,幽閉,同4年,居宅謹慎。嘉永5(1852)年閏2月に処分解除。6年に斉昭の幕政参与に伴い幕府海防掛,安政1(1854)年1月,側用人に復帰,翌2年の安政大地震で江戸藩邸で遭難・没五十歳。若年のころ,常陸大津浜に英船出現の際,攘夷のため駆けつけたという。代表作『弘道館記述義』『常陸帯』。
【内容】
肉筆 紙本 掛軸
全体:196.5 x 57.7 ㎝ / 本紙:14.8 x 48.3 ㎝
【状態】
シミ 小虫喰い
※くれぐれも画像にて詳細をご確認頂き
ご納得された上でご入札頂きますよう宜しくお願い申し上げます
【発送について】
ゆうパックの【送料着払便】にて送付いたします
※元払発送による過剰な送料請求を避けるため、送料は着払でお願いしています 。
※落札価格が1点で50万円(税抜)を超える場合、御礼の気持も含めまして送料を≪日本全国完全無料≫とさせて頂きます (160サイズ以下での発送に限る)。
【絵画の出品に関するルール】
【真作】
本物であると断定できる作品
【模写】
・わずかでも真作ではないと疑いのある作品
・作者不明の作品
・所定の鑑定機関の無い作品
・当方で判断出来ない場合も含まれます
→上記および「真作」と明記していないものは真贋について当方では不明=
最終判定保留の作品ですので全て模写といたします。
商品タイトルや商品説明に【真作】と明記のある作品につきまして
公定鑑定人、あるいは公定鑑定機関で、真作でないという判断がなされた場合は
下記に基づき落札代金を返済の上、返品に応じます
(但し、画廊等・美術商・第三者・自称目利きの方などの非正規鑑定は保証対象外と致します)
商品タイトルや商品説明に真作とあるものについて
鑑定を行う場合は、商品落札日から5日間の間に鑑定する旨をご連絡ください
5日間の間にご連絡の無い場合は保証対象外となりますので特にご注意ください
ご連絡頂いた商品については
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最長60日間までとさせて頂きます
その場合、所定鑑定人など責任ある専門鑑定機関の鑑定書か鑑定領収書をご提出下さい
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落札者様ご自身のご負担になりますのでご了承下さい
尚、ご返品頂いた作品の状態を確認致しました後に、落札代金をご返金させて頂きます
鑑定を希望される方は、ご自身でのお手続きをお願い致します。鑑定代行は致しません
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時代を経た骨董品・美術品という性格上、
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・サイズは出来る限り正確に測っておりますが、多少の誤差が生じる場合が御座います
・PC環境により色など実物と多少誤差が生じる場合があることを予めご了承ください
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